いろいろなことを考察する

高橋泰教授の「7段階モデル」に対する宮坂反論への再反論

修正履歴 1

本エントリは、私が 2020-11-19 に書いた twitter 書き込み ここ 以下を、2020-12-15 にまとめたものです。
まとめに際しては、字句の修正や補足をしました。
仮に論旨を変更した場合には明記します。


「7段階モデル」に宮坂昌之氏が行った3項目の反論うちの1つに対する再反論を示します。

(1)「7段階説」において、「感染」とはどの stage に該当するのか

twitter で、j_sato @j_sato さんが、「7段階説」に対する宮坂昌之氏の反論に対して、再反論していました
以下では、宮坂反論への 1. についての別の再反論を示します。

宮坂反論の 1. は反論を構成していない可能性があると考えます。

宮坂反論の 1. を j_sato さん提示の画面キャプチャから引用します。

  1. 新型コロナウイルスは毒性が弱いので、獲得免疫がなかなか立ち上がらない。 No! 同族の鼻かぜコロナウイルス感染により、ほとんどの人が実際に抗体を作る。

ここで「同族の鼻かぜコロナウイルス感染により」としています。これは高橋説における stage のどこに該当するのでしょうか。

「感染」という言葉にこだわると、それは「高橋説 stage 2 以降に該当する」となります。

7段階説の中には、「発症」という言葉が出てくるのですが、これがどの stage に該当するのかについては、ver1 でも ver.2 でも明示的ではありません。 しかし高橋説は、夏に出した ver.1 において「発症」という言葉を stage 3 以降を指すために使っています。
根拠は 別エントリでの私の検討 です。[^1]

つまり stage 2 以前は「発症前」であり、かなり軽微な症状を想定しています。

この想定に着目すると、宮坂反論における「感染により」は「高橋説 stage 3 以降に該当する」可能性があります。

(2)宮坂反論は、反論を構成しないのでは

もしそうであれば、高橋説は「stage 3 以降では抗体が作られる」としているので、宮坂反論 1. と高橋説の主張は一致します。
つまり宮坂反論 1. は反論を構成しないことになります。



  1. 修正履歴 2020-12-15: 「発症」に対応する stage の論点で、根拠を明示しました。