いろいろなことを考察する

「アクティブ層」の免疫保持比率が高まれば、「感染者数下げ止まり」の水準は低くなるのでは

このエントリの内容、特に「仮説」とした部分は推測に基づいています。
また、人権上の配慮が必要な内容を含んでいます。
また、読んで何かの役に立つような内容ではないと思います。

2021年2月中旬現在、陽性者数は減少傾向です。
しかし、どこかで「下げ止まり」になるように思います。
この下げ止まりには「アクティブ層」が関与しているのでは、と推測(以下、仮説と呼びます)しています。(「仮説」と書きましたが私が考えたことだとは思いません。既に論じられた内容だと思います。)

この仮説が正しければ、アクティブ層の免疫保持比率が高まれば、下げ止まりの水準の低下につながるように思います。
(下げ止まりの水準がアクティブ層の免疫保持比率だけで決まる、と言いたいのではありません。他の多くの要因も関与していると思います。)

アクティブ層は単に「社会活動が活発な人」という意味ではなく「コロナ感染の確率が高い行動を多く取る人」という意味です。


しかしアクティブ層の免疫保持比率を高めるために、ワクチンを優先して打つというのは社会的な合意が得られないと思います。
アクティブ層に属する人の感染後のリスクが高いとは限りません。
比較的高齢な人も含まれるかも知れませんが、若くて元気な人も含まれるでしょう。

また、ある人がアクティブ層かどうかは、0/1で判断できることではないでしょうし、どのようにしても客観的な判断は困難、あるいは不可能だと思います。

アクティブ層は固定ではないはずです。
人の行動は時期により変化するでしょうし、社会の状況が人の行動を変えることもあるでしょう。

またある人がアクティブ層かどうか判断していいのか(判断しようとしていいのか)も疑問です。
人権上の問題があると思うからです。
なのでこの仮説に沿った政策をとるべきとは思いません。

エントリタイトルで「高まれば」としましたが、仮に高めたいと思ったとしても、どうすれば高まるのかについての成案はありません。


もしかするとアクティブ層の人たちは既に罹患していて、免疫を持っている率が高いかも知れません。
「新宿の歌舞伎町ではそういう状況がある」との内容を含む記事もありました。

2021-02-12
「深夜営業の焼肉店雀荘、歌舞伎町の風俗店……。緊急事態宣言延長も超満員。夜の街の現状をリポート」
https://news.yahoo.co.jp/articles/44c29ce55446f79c624d95b5643d09cc130362ce

ウチのお店は昨年の春から夏にかけてキャスト、黒服のほとんどがコロナにかかっていて、ある意味“無敵モード”。中には2回かかったという人もいるけど、大半の人は『もう抗体持っているから大丈夫』という意識で接客しています。

アクティブ層が免疫を持っている率が高いのならば、仮説の妥当性は低下します。
しかしアクティブ層は歌舞伎町だけにいる訳ではないので、この記事の内容だけで結論とすべきではないです。

また、新型コロナの免疫については、仮に一度獲得したとしてもいつまで持続するのかについては色々な議論があります。
この仮説の周辺をきちんと検討するには、この持続性についても考慮に入れなければなりません。

先ほど優先接種について書きましたが、この仮説が正しければ、アクティブ層の人のワクチン接種は、そうでない人のワクチン接種より、社会全体の免疫への効果が高いことになります。

仮説は推測に基づいています。
またこのエントリにアクティブ層の人を非難する意図はありません。
仮説を基にするとどういうことが考えられるのか、ということを示しただけです。