いろいろなことを考察する

「接触8割減」政策の科学的根拠


私がネット上でしていることの まとめ は、こちらに。
https://sarkov28.hatenablog.com/entry/2022/03/29/160915



「接触8割減」の問題点をまとめた論考を公開しました。

です。
2020年の春に西浦氏が提唱した「接触8割減」は、科学的に必要な政策だと説明されていました。 この政策の根拠として専門家や政府から示されたのは実質的にこの一枚のグラフだけです。
2020-04-22 専門家会議「提言」図2。「接触8割減」が必要との実質的に唯一の根拠。
2020-04-22 専門家会議「提言」図2。「接触8割減」が必要との実質的に唯一の根拠。(「唯一の根拠」と考える理由は、pdf の (付録A)。)

しかしこのグラフは、「接触8割減」政策が必要との科学的根拠になりません。科学的に間違ったグラフだからです。(「科学的に間違ったグラフ」と考える理由は、pdf の 7.1節、7.2節。)

以前から私は、「このグラフの水平線が傾いている」などの問題点を指摘していました。

https://twitter.com/sarkov28/status/1463853344720490503 以下で示していた「傾いた水平線」「グラフ交点座標の読み誤り」「接触削減終了時点を報告日基準で評価すべき」との3つの問題も大きな問題です。首相の国会答弁では「接触8割減」と対案の「接触65%減」との効果の差は、「6倍以上」あるかのように説明されていましたが、3つの問題を修正すると効果の差は「2.55倍程度」にまで縮小するからです。これは小さな差だとは思いません。https://twitter.com/sarkov28/status/1475440444746399745

しかし今回明示するのは、これらとは質の違う問題です。 なぜなら今回の問題は、グラフが説明しようとしている「接触8割減」が必要との論理を崩壊させるからです。(「崩壊させる」に関しては、pdf の 7.1節、7.2節、9.1節、9.2節。)

「どう崩壊するのか」は、一言で説明するのは難しいので、今のところは pdf をご参照ください。

「接触8割減」の論理を満たすように修正したのだが、満たしていないグラフ(pdf の図8.6)
「接触8割減」の論理を満たすように修正したのだが、満たしていないグラフ(pdf の図8.6)

なぜこういうグラフが出てくるのかが今回の話の興味深いところですが、簡潔に説明するのは難しいです。

pdf の内容は、もう少し短めのものをいずれ twitter(https://twitter.com/sarkov28)か別のブログエントリとして書こうとは思っていますが、本当に書けるか、うまく短めに書けるかは分かりません。


2024-05-19 追記
ある程度のものを書きました。
最短:https://twitter.com/sarkov28/status/1792022867250647444
短目:https://twitter.com/sarkov28/status/1792024351661023483
長目:https://twitter.com/sarkov28/status/1792025163174957428



編集履歴

  • 2024-05-17
    α版を公開しました。
  • 2024-05-18
    冒頭に示した pdf ファイルの目次が文字化けしていたので修正しました。
  • 2024-05-19
    関連事項を書いたので、末尾に追記しました。
  • 2024-06-03
    β版を公開しました。
  • 2024-06-10
    (付録 B) の数式付近の配置に乱れがあったので修正しました。
  • 2024-07-24
    2024-07-24 改訂版を公開しました。
  • 2024-09-22
    2024-09-22 改訂版を公開しました。
  • 2024-12-09
    2024-12-09 改訂版を公開しました。
  • 2024-12-28
    このページの体裁を変更しました。内容は同じです。